家庭裁判所で取り決めた慰謝料、財産分与、養育費、婚姻費用を相手が支払わないことがあります。 このような場合、最終的には強制執行をすることになりますが、その前に家庭裁判所の「履行確保」という制度を利用します。
銀行
※寄託を受けることができるのは、原則として調停・審判をした家庭裁判所ですが、受け取る側の住所に近い家庭裁判所を定めてもらうこともできます。
※履行勧告と履行命令は、調停を行った家庭裁判所に申請します。
- 寄託
調停、審判で決められた養育費がスムーズに支払われるように、養育費を支払うように決められた義務者の申し出により家庭裁判所が権利者のために金銭の寄託を受けて権利者に交付する制度です。この制度を利用するには、当事者の同意がなければ利用できません。
ただ、最近は、振込送金による受け渡しが増えてきたため寄託制度の利用が少なくなっています。
- 履行勧告
義務者が支払を遅らせたり支払わなかったりした場合に権利者の申し出により、義務の実効状況を調査した上で、その義務を自発的に履行するように助言、指導、催促するものです。費用はかかりません。
- 履行命令
家庭裁判所が権利者の申立により、義務者に対し、相当な期間を定めて支払うように命令する制度です。履行命令に従わない義務者には、10万円以下の過料に処せられる制裁があります。申し立ての手数料は300円です。
|